密林の精霊

深いジャングルを大きな火柱が照らす。私の乗っていた旅客機が墜落したのだ。
ぐうぜん、マットレス類を積んだ格納庫で仕事をしていた私は一命をとりとめたが、
死体は累々、地獄絵図であった。

燃やされていないわずかな食糧をかき集め、これからどうなるのだろうと途方に暮れていたら、茂みの奥から足音がした。
「(助けが来たのか?いや、ここはブラジルの秘境。まさか猛獣…?)」
身構えた私の前に現れたのは、猛獣よりも恐ろしいものだった。

事故で死んだ乗客、乗組員たち。頭がつぶれたものや、火だるまのものたちがウーウーと唸りながら私に迫ってくる。
小水をもらし、地獄をまえにへたりこむ私。 
そのときだった!!

「破ァーーーーああーーーーー!!!」
と、ツタをまるでターザンのように操りながら、虎の毛皮を身にまとったTさんが躍り出たのだ!!
「秘境に宿る精霊がお怒りのようだな…。この地で修業し、新たに身に付けた俺の力を受けてみよ!」

「破あああ……」Tさんの周りの空間が歪んでいる!!
「破ァーーーーーーー!!!!」
Tさんの全身からまばゆい光が放たれ、ゾンビどもを消し飛ばし、密林の精霊を浄化し、近くの都市へと救援信号を送った!!

「フゥー、さすがに疲れたぜ。タバコ持ってねぇか?」
紫煙を燻らせながら密林の闇に消えてゆくその背中をみて、寺生まれってワイルドだなぁと思った。




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