人形

友達と二人で夜道を歩いたいた時なんですけど、その日は部活で遅くなって、近道をしたんです。
その近道…っていうのが、墓地を抜けるんです。
一人だととても怖いんですけど、友達と二人だったから『ま、いっか』みたいな感じで。
墓地の半ばに来た頃、なんだか急に重苦しくなっちゃって…
友達も「嫌な感じ」と泣きそうに…
その時、物音がしたんです!二人して抱き合って、腰が抜けちゃって、その場に座り込んじゃって、泣きじゃくってました。
凄く怖かったんです。
暫くすると、その辺の墓石から無数の人魂の様な物が、私達を取り囲む様に迫って来ました。
もうどうしていいかわからない。ここで死ぬのかなぁ…なんて、色々な想いが頭をよぎりました。
その時、友達のカバンの中から、けたたましい男勝りの笑い声が、墓地一帯に木霊したんです!
「あーっ破っ破っ破!あーっ破っ破っ破!」
笑い声と共に、純白の光が、まがまがしい人魂に向かって放たれました!
そういえば部活の時、景品が当たったと某巨大女性歌手の人形を持ってきて見せてくれたんです。
カバンから取り出すと、のたうち回りながら光弾を放ち続けてました。
やがて、人魂は消え去り、私達は助かったんです!
今度は嬉しくて泣きました。
すると…近くの木の陰から、男の人が泣きながら怒り顔で飛び出してきました。その人は、憎しげに人形を睨みつけ…
「破っ!破っ!破っ!…」
と青い光を腕から出して、人形を打ち続けました。
「!…何するんですか!」
私は怒りながら文句を言いました。
「…貴様のせいで!貴様のせいで、女子高生と仲良くなるチャンスを無くしたじゃないか!潰してやる!破っ!破っ!破っ!」
人形は粉々にされてしまいました。

寺生まれって酷い…本当に憎らしく思いました。




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