変な自販機

昔うちの近所に変な自販機があった。
何故か日によってある場所が違い、どこにもない日もあった。
売っているものは「心霊写真」。
10枚位陳列されていて、写りがいいものほど値段が高かった。
漏れは買った事なかったけど。

ある時、ふと興味が湧いてその写真を買ってみようと思った。
夕暮れに染まる例の変な自動販売機。今日はちゃんとある。
小銭を持って何故だかドキドキしながら近づいて行くと、
突然自動販売機が2本の足を生やして立ちあがった!

いや、よく見ると若い男が自動販売機を担いでいたのだった。
「なんだボウズ?今日はもう終わりだぞ」
そう言ってその男はそのまますたすたと歩いて行った。
「また明日な。…破ぁ、こいつを背負って週5で寺との往復はきついぜ。
おまけにさっぱり売れないと来たもんだ。やっぱ寺に持ち込まれた
写真の焼き増しじゃあダメなのかな。
しかし親父の目を盗むのは大変で写真ぐらいしかブツブツ…」

寺生まれっていろいろと大変だな。
後ろ姿を豆粒ぐらいになるまで見送りながら、改めてそう思った。




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